生きることは苦しいことなのに、なんで子供なんか産んだの。私は母に問うた。母は答えられなかった。
どんなに嬉しいことや幸せがあろうとも、ただ明日の糧を得るために死ぬまで働き続けなければならない。そしてその先には苦しんだ上での死だ。生老病死。この根本的な苦しみを一時の幸せでごまかすことなんてできないのに。
母は必ず答えを出すと言った。そして1年が経った。私は母を捨てた。私に根源的な苦しみを与えた愚かな女。自分のことしか考えていない、出生賛美主義者。この国にはそんな愚かな輩がまだ68万人もいるらしい。