癒されたいOTさんは、就労移行支援事業所のご利用を検討されていますが、事業所の数が多く、しかもそれぞれの事業所の具体的な活動内容などが見えてこないため、決めかねているとのことです。確かに、ここ数年で、就労移行支援事業所はかなり増えていますが、その具体的な活動については実際に利用されてみないとわからない部分が多いと思います。

いくつか確認させていただきたいのですが、今現在癒されたいOTさんは、どこか心療内科などに通院をされていますでしょうか？就労移行支援事業所のご利用には、原則として精神障碍者福祉手帳の所持が必要である場合が多く（所持されていない方もいるようですが）、もしまだお持ちでないようであれば受診や主治医の先生へのご相談をお勧めします。 また、就労移行支援事業所は就労を目標として、コミュニケーションやソーシャルスキル、お仕事をしていくうえでの体調の調整などを学んだり、練習したりしながら、必要であれば指導員からフォローしてもらいながら、職場見学や実習、面接などを行ったり、就労後も相談や場合によっては職場との橋渡しをしてもらうといった活動をしていますが、その活動方法は事業所によってさまざまです。就労移行支援事業所以外にも、体調の回復や生活のリズムづくり、コミュニケーションの練習として地域活動支援センターや就労継続支援事業所A型・B型を利用される方もいますし、最終的には障碍者雇用を目指して段階を踏んで各事業所を使い分けていかれる方もいます。

就労移行支援事業所は、ほとんどの場合は見学ができたり、説明会を実施しています。また、体験利用をして、その場の雰囲気や活動を実際に体験できるところも多くありますので、ホームページなどを見て、活動内容の気になるところや雰囲気が合いそうなところがあれば、問い合わせをしてみられるのが良いかと思います。また、これまでに20年接客業をされ、今後はIT系のお仕事を希望されているということなので、そういったトレーニングができる事業所もよいかと思います。 もし、就労移行支援事業所以外にも検討されたいようであれば、自治体で行っている就労支援センターにまずご相談に行かれるのがよいかと思います。就労支援の流れや事業所を教えてもらえたり、ご自身の体調や今後のご希望などについてもお話することで、その方に合った就労の形を提案していただけます。また、同じように就労支援を希望されている方との情報交換会を開催しているところもあります。

カウンセリングでは、就労に関するご相談（体調の振り返りとコントロール方法の検討、職場でのコミュニケーションやストレス場面での対応方法の検討、イライラしたことやモヤモヤしたことの吐き出し口としての利用）や仕事をしていくうえでの自分についてのマニュアル作り（疲れのサインと対応方法、ストレスコントロールについてのプラン作りなど）ができます。今後の活動に向けて、必要を感じられた際にはぜひカウンセリングのご利用をお勧めします。就労に向けての一歩を踏み出されようとされている癒されたいOTさんのお役に立てると幸いです。