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自由
匿名さん
1ヶ月前
恋人の犬が虹の橋を渡った。 ちょうど恋人が出張で家をあけていたときだった。 なんと声をかけたらいいのか分からなかった。 私はペットを飼ったことがないけれど、大好きだった祖父を亡くしている。ペットロスは、家族を失うことと等しいだろう。 わたしだったら、と考える。 わたしの祖父は無条件に無償の愛をくれたし、それがいつも感じられた。誰よりも、両親よりも、わたしの理解者だった。 そんな祖父がいなくなったとき、「もうこの世にわたしを愛してくれる人はいないんだ」と思った。 今もまだうっすら悲しい。たぶんずっと悲しいままだと思う。 その悲しみを誰と共有したいとは思わないし、「わかるよ」なんて相槌をされたら、分かるはずなんかないとイラつくだろう。 けれど、もしあのとき、誰かに悲しみを吐き出せていたら、なんて言ってほしかっただろうか。 恋人はいたっていつもどおりに見える。 根掘り葉掘り聞くのも違うと思う。 悲しさを一緒にもつことは叶わないし、できることも少ないけれど、強めにギュッと手を握ることにしよう。 少なくともわたしはそうしてほしかったから。
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