お話の詳細
LGBT
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1年前
自分の性別について
学生時代に声変わりをして女性なのに声が低くなったのですが、その事を従姉妹の母に指摘され「男性の器官置いてきたんじゃない?」と言われてからずっと自分の性別に違和感を感じていました。 薄い胸、低い身長… 更に低体重で筋肉も脂肪も付きづらい 所謂幼児体型なのですが、その嗜好のあるらしい男性からセクハラを受けそれ以来女性らしい服装や髪型をするのが嫌になりメイクも敬遠していました。 30代になり数年前からやっとメイクをするようになったのですが、最近職場でまたセクハラ行為を受けてしまいました。 初めてセクハラされた時はまだあからさまな発言は無かったのですが今回については明確な性的発言をされたので流石にショックが大きく、また運悪く生理中だったのと別の不運な出来事が重なってメンタルが落ちてた事もあり次の日寝込んでしまいました。 これまでずっと男性的に振る舞ってきて、女性としての魅力はもう無いとそれまでずっと思っていただけに、自分が他人からそんな目で見られていた事に怒りと悲しみと嫌悪感に襲われて、今では職場に行くのも、外出するのすら憂鬱です。 こんな目に遭うなら男性として産まれたかった…久しぶりにそんな心境になりました。 長文な上に相談なのか分からない内容になりましたが、何処かに今のこの気持ちを吐き出したかったのでここに書き出させていただきました。
コンプレックス不安トラウマ
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専門家プロフィール
佐藤 真紀 さんの専門回答
2日前
「ずっと自分の性別に違和感を感じていた」こととそのことに関連する心身的ダメージ
#コンプレックス #不安 #トラウマ
monsteraさん、こんにちは。 カウンセラー/公認心理師の佐藤真紀と申します。 monsteraさんのメッセージを読ませていただきながら、どれほど長い間、周囲の言葉や視線、そして自分の中の葛藤と向き合い続けてこられたのかを想像していました。 「相談なのか分からない」と書かれていましたが、私はこの投稿を“言葉にならない思いの表現”だと受けとめました。 そして、その声をこうして届けてくれたこと、それ自体が大きな勇気のあらわれです。
[今回の悩み]
学生時代に声変わりのような変化があり、周囲からの心無い言葉をきっかけに、自分の性別に違和感を抱くようになった。 幼児体型であることから、特定の嗜好を持つ男性からセクハラを受けた経験があり、それ以来「女性らしさ」を表に出すことが怖くなった。 近年ようやくメイクを楽しめるようになったが、再び職場で性的な発言を受け、大きなショックを受けた。 その出来事と体調・メンタルの落ち込みが重なり、外出すらつらく感じるようになってしまった。 「こんな目に遭うくらいなら、男性として生まれたかった」と感じてしまうほどの心境にある。
[悩みの原因・分析]
monsteraさんの中で、いくつもの感情が複雑に絡まり合い、どこに怒りを向けていいのかもわからないほど混乱している状態なのだと思います。 ここで少し、気持ちの“地層”を一緒に整理してみましょう。 ◆幼少期・学生時代の体験 他者の言葉(従姉妹の母の発言)によって、自分の身体や性別に「違和感」という種が植えつけられた。 性的な対象として見られた体験(セクハラ)が、「私は“人”としてではなく“形”でしか見られないのかも」という深い傷につながった。 ◆「女性であること」への ambivalence(両価的感情) 女性としての魅力を否定したかった一方で、それでも「私という存在が女性として扱われた」ことへの衝撃や困惑がある。 「求められる」ことと「支配される」ことが混同されてしまい、自分らしさをどこに置けばいいのかわからなくなっている。 ◆現在の心の状態 セクハラ、体調不良、不運が重なり、過去のトラウマが再刺激されている状態。 「外に出る=傷つく可能性がある」と、心が本能的に自己防衛している。 これはとても人間らしく、そしてとてもまじめに自分を守ってきた証です。
[やってみましょう!]
今のmonsteraさんに必要なのは、「前向きに考え直すこと」ではありません。 まずは、「自分の怒りも混乱も、すべて当たり前である」と認めること、そして「これまでよくがんばってきた」と、自分の心を労わることです。 ◎ステップ1:「自分は間違っていない」と何度でも伝える ・体型や声は、monsteraさんの人間性の価値とはまったく無関係です。 ・セクハラは100%、相手の問題であり、monsteraさんに非はありません。 ・「男性に生まれたかった」と感じたとしても、それはmonsteraさんが弱いわけではなく、“繰り返し心を傷つけられてきた”結果です。 どうか、自分の感じたことに「そんなふうに思っちゃいけない」と心にふたをしないでください。 ◎ステップ2:心と身体を“回復させる”時間を意識的に持つ 今は、無理に元気になる必要はありません。 ・静かな音楽を聴く ・スマホを閉じて、温かい飲み物を飲む ・何もしない時間をつくる それらすべてが、“自分を守る”ための立派な行動です。 ◎ステップ3:「自分らしさ」の再定義に焦らない “女性らしさ”や“自分らしさ”という言葉が、今のmonsteraさんには痛みをともなうかもしれません。 「私は私でいい」と感じられる日は、必ずまたやってきます。 まずは“今のままの私”をそのまま許すことから始めてください。
このように、「感情の整理がつかない」「誰にも話せない怒りや悲しみがある」とき、カウンセリングは“心理的に安全で安心できる場所”のひとつになると思います。 ・怒りや混乱を、誰にも否定されずに言葉にできる ・性別や体への違和感と、ゆっくり向き合っていける ・「他人の視線」から、「自分の感覚」へと軸を戻していける ・“自分が自分を大事にしてもいい”と心から思えるようになる 誰かにちゃんと話を聞いてもらえるだけで、人の心は少しずつ落ち着いていきます。 monsteraさんの中にある怒り、悲しみ、疑問――そのすべては、あなたが「自分を大切に扱ってほしかった」「自分らしく生きたかった」という願いの裏返しだと思います。 そして私は、monsteraさんがここまでその気持ちを一つひとつ言葉にして届けてくださった姿勢を尊敬しています。 どうかこれからは、誰かの言葉や視線ではなく、「自分の視点」で、monsteraさん自身を見てあげてください。 monsteraさんには、そのままで大切にされる価値があります。 誰に何を言われようと、それは決して揺らぎません。 monsteraさんが、安心して外に出られる日が、少しずつ戻ってきますように。 そして、monsteraさんが“自分らしく”心から笑える時間が、増えていきますように。